「1950年代のスーツ」から学ぶ、“本物”の継承|現代に残すクラシックの美学

⑤《鎌倉ブログ》スーツのマナーやスーツの現状について
この記事は約3分で読めます。

「令和のスーツは、どこか軽くなりすぎていないか?」

そんな問いが、私の頭から離れません。

戦後の復興期、希望と野心に燃える1950年代。
あの時代のスーツには、“背筋を正す力”がありました。
それは、単なるファッションではなく、「男の矜持」を映し出す装い。

2025年の今、私たちはそのスーツの本質を忘れていないでしょうか?

スーツが「完成」した時代──1950年代とは何だったのか?

1950年代は、クラシックスーツの一つの完成形といわれる時代。
英国流の重厚さとアメリカの合理性が融合し、現代のスーツスタイルの原型が確立されました。

たとえば:
        •       3つボタン段返りジャケット(襟元に絶妙な立体感を生む設計)
        •       ウェストコート(ベスト)付きの3ピーススタイル
        •       ワンタック入りのスラックスに代表される、余裕と品格あるシルエット

この頃は、「着こなすこと」に対して真剣で、“スーツを着る=信頼を纏う”という共通認識が社会に根付いていました。

2025年のスーツはどう変化したか?

時代が進むにつれ、スーツは“日常着”から“選択肢の一つ”へと変化。
        •       カジュアル化、セットアップ化、素材の軽量化
        •       クールビズ、ノーネクタイ、オフィスカジュアルの浸透
        •       ストレッチ素材やジャージー素材のスーツも登場

便利で合理的、でも「凛とした空気感」はどこへ?

“楽”になった分、“緊張感”や“品”を手放してはいないかと、私は自問します。

なぜ「古き良き」1950年代を再現するのか?

私が1950年代のスタイルにこだわる理由は明確です。

スーツが一番「人の姿勢を美しく見せていた時代」だから

ディテールのすべてが「意味を持っていた」から

そして、何よりもスーツに“気概”が宿っていたから

もちろん、お客様一人ひとりの体型や好みに合わせて、細かな補正・調整は行います。
しかし、そのベースとなるのは常に**“1950年代のスーツ美学”**です。

それが、Order Suit KAMAKURAのスーツが「どこかクラシックで、でも今っぽい」と言われる理由でもあります。

継承する価値があるものを、“今”に落とし込む

クラシックとは、古いものではありません。
「時代を超えて愛される設計」のことです。

スーツを一着作ることは、“流行を追う”のではなく、
“哲学をまとう”ことでもあるのです。

たとえ令和の東京であっても、
1950年代の背中を借りて、今を美しく歩くための一着を私は仕立て続けます。

Order Suit KAMAKURA|世田谷から、クラシックを再定義する

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        •       1950年代のディテールをベースに再構築された「現代のクラシックスーツ」

あなたのスーツに、“歴史”と“美学”は宿っていますか?

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