「令和のスーツは、どこか軽くなりすぎていないか?」
そんな問いが、私の頭から離れません。
戦後の復興期、希望と野心に燃える1950年代。
あの時代のスーツには、“背筋を正す力”がありました。
それは、単なるファッションではなく、「男の矜持」を映し出す装い。
2025年の今、私たちはそのスーツの本質を忘れていないでしょうか?
スーツが「完成」した時代──1950年代とは何だったのか?
1950年代は、クラシックスーツの一つの完成形といわれる時代。
英国流の重厚さとアメリカの合理性が融合し、現代のスーツスタイルの原型が確立されました。
たとえば:
• 3つボタン段返りジャケット(襟元に絶妙な立体感を生む設計)
• ウェストコート(ベスト)付きの3ピーススタイル
• ワンタック入りのスラックスに代表される、余裕と品格あるシルエット
この頃は、「着こなすこと」に対して真剣で、“スーツを着る=信頼を纏う”という共通認識が社会に根付いていました。
2025年のスーツはどう変化したか?
時代が進むにつれ、スーツは“日常着”から“選択肢の一つ”へと変化。
• カジュアル化、セットアップ化、素材の軽量化
• クールビズ、ノーネクタイ、オフィスカジュアルの浸透
• ストレッチ素材やジャージー素材のスーツも登場
便利で合理的、でも「凛とした空気感」はどこへ?
“楽”になった分、“緊張感”や“品”を手放してはいないかと、私は自問します。
なぜ「古き良き」1950年代を再現するのか?
私が1950年代のスタイルにこだわる理由は明確です。
スーツが一番「人の姿勢を美しく見せていた時代」だから
ディテールのすべてが「意味を持っていた」から
そして、何よりもスーツに“気概”が宿っていたから
もちろん、お客様一人ひとりの体型や好みに合わせて、細かな補正・調整は行います。
しかし、そのベースとなるのは常に**“1950年代のスーツ美学”**です。
それが、Order Suit KAMAKURAのスーツが「どこかクラシックで、でも今っぽい」と言われる理由でもあります。
継承する価値があるものを、“今”に落とし込む
クラシックとは、古いものではありません。
「時代を超えて愛される設計」のことです。
スーツを一着作ることは、“流行を追う”のではなく、
“哲学をまとう”ことでもあるのです。
たとえ令和の東京であっても、
1950年代の背中を借りて、今を美しく歩くための一着を私は仕立て続けます。
Order Suit KAMAKURA|世田谷から、クラシックを再定義する
• 出張採寸専門|東京都内・近郊エリア対応
• 初回限定|裏地&本水牛ボタン無料オプション
• 1950年代のディテールをベースに再構築された「現代のクラシックスーツ」
あなたのスーツに、“歴史”と“美学”は宿っていますか?
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