「お腹が出ているから、スーツが似合わない」
そう思っている方、ちょっと待ってください。
体型に合うスーツを選べば、印象は変わります。まず覚えてほしいのは、ボタンが留まることと、身体に合っていることは別だということです。
既製品を選ぶ時にも、オーダースーツを注文する時にも。お腹まわりのきつさだけでなく、前裾と掛けるボタンの位置を見てください。ここに、着た時の違和感を見つける手がかりがあります。
お腹が出ている人は、ボタンが留まれば合っている?
試着して、前のボタンが留まった。胸もお腹も、それほど苦しくない。
でも、鏡を見ると何か変。ジャケットの前裾が持ち上がっていたり、ボタンの周りに引っ張られたようなシワが出ていたりする。
この場合、単純に「もう一つ大きいサイズ」にすればいいとは限りません。
お腹のためにサイズを上げると、今度は肩や胸が余ることがあります。お腹は楽になったけれど、全体はだぶつく。 そんな経験、ありませんか?
スーツのサイズは、胴まわりだけで決まるものではないんです。
試着では、ジャケットの前裾を横から見てください
正面の鏡だけで決めず、横からも見てみてください。
普段着るシャツと、実際に合わせる位置で穿いたパンツで試着する。いつもの姿勢で立ち、掛けるボタンを留める。お腹を引っ込めたり、胸を無理に張ったりしなくて大丈夫です。
そこで、前裾が不自然に持ち上がっていないかを確認します。
お腹に沿うために前側の長さや分量が足りないと、裾が持ち上がることがあります。姿勢やボタン位置なども関わるため、裾だけを見て原因を一つに決めることはできません。ただ、選ぶ側が気づくポイントとしては、とても分かりやすいところです。

前裾の上がり方は、身体とジャケットのバランスを確認する手がかりになります。図は仕組みを分かりやすく示した模式図です。
気になったら、お店の方に「普通に立つと、前裾が上がるのですが、この形で合っていますか?」と聞いてみてください。
補正の名前を知っている必要はありません。着た時に何が気になるかを伝える。まず、それで十分です。
掛けるボタンの位置も、お腹との関係で見る
もう一つ大事なのが、ジャケットの掛けるボタンの位置です。
二つボタンなら上のボタン、三つボタン中掛けなら真ん中のボタン。普段留めるボタンを指します。
お腹にふくらみがある方の場合、ボタンがお腹の一番出ている部分より上にあり、前側の長さや分量も合っていないと、前身頃の収まりが悪くなり、前裾が跳ね上がることがあります。
私は採寸の際、お腹の一番出ている位置と掛けるボタンの関係を重視しています。周囲の寸法だけでなく、「どこが、どう出ているか」まで見る必要があるからです。

掛けるボタンの位置と、お腹のふくらみの関係を示した模式図。ボタン位置と前身頃のバランスを合わせて考えます。
ただし、ボタンを下へ付け替えるだけで直る、という話ではありません。 ボタンホールや衿の形、前側の長さ、お腹まわりの分量まで関わります。
既製品の試着では、ボタンの高さだけで合否を決めず、「留めた時に無理なく収まるか」を見てください。
既製品のスーツを買う時に確認したい5つのこと
難しく考えず、次の5点を確認してみてください。
- 前裾: いつもの姿勢で、不自然に跳ね上がっていないか。
- ボタンまわり: 留めると強い引きつれや横ジワが出ないか。
- 肩: お腹に合わせた結果、肩が大きく余っていないか。
- 衿と首まわり: 衿が浮いたり、首の後ろに目立つシワが出たりしないか。
- 動きやすさ: 立っている時だけでなく、歩く・座る動作でも無理がないか。
座る時はジャケットのボタンを外して確認してください。腕を上げればジャケットも動くので、動いた時のシワがすべて問題というわけではありません。
「少し気になるけど、こんなものかな」で終わらせず、お店で理由を聞いてみる。別のサイズだけでなく、別の型やブランドも試してみる。それだけでも、選び方は変わります。
既製品が合うなら、それも良い選択です
既製品で身体に合い、着心地も見た目も納得できるなら、それを選んでいいと思います。
困るのは、「お腹に合わせると肩が余る」「肩に合わせるとお腹がきつい」「サイズを替えても前裾が落ち着かない」という場合です。
その時は、サイズの大小だけでは解決しにくい、身体と服の形の違いがあるかもしれません。
お直しで整う部分もあります。ただ、肩や前身頃全体のバランス、ボタン位置に関わる変更は、できる範囲や費用に限界があります。買う前に「どこまで直せるか」「総額はいくらか」を確認したいところです。
だから、体型に合わせて設計するオーダースーツが選択肢になる
オーダースーツの価値は、生地やボタンを選べることだけではありません。
お腹に必要なゆとりを取りながら、肩や胸を余らせない。前裾の収まりまで考えて、その人に合わせる。 ここに意味があります。
既製品のサイズの間で悩む方ほど、体型を踏まえて設計するオーダースーツを検討する理由があります。
ただし、「オーダー」という名前だけで合うスーツができるわけではありません。注文方式や工場によって調整できる範囲は違います。採寸時に体型や姿勢をどう確認し、仕上がりで何を見てくれるか。それも大事です。
注文前には、「既製品だと、肩に合わせるとお腹がきついんです」「前裾が上がるのが気になります」と伝えてみてください。その悩みに、どんな提案が返ってくるかを確かめましょう。
お店を比較する時は、オーダースーツ店の選び方も参考にしてください。
今のスーツで気になるところを、まず聞かせてください
Order Suit KAMAKURAは、世田谷区等々力・尾山台周辺を拠点に、ご自宅やオフィスへ伺う出張採寸のオーダースーツ店です。
42項目の採寸に加え、体型や姿勢、今お持ちのスーツの着心地や収まりを確認しながら、ご提案します。
「お腹が出てきて、スーツがしっくりこない」
「大きいサイズにしたら、だぶだぶになった」
「買い替えが必要なのか、お直しで済むのか分からない」
そんな相談でもいいんですよ。(^^)
最初から新しく作ると決めなくても大丈夫です。まず、今のスーツで気になるところを聞かせてください。お直しの可否は、実物の状態や縫い代などを確認してお話しします。
お腹が出ているから、格好よく着られない。そう決めつけなくていいんです。その身体に合う選び方を、一緒に考えましょう。
相談・採寸は無料です。遠方への出張は交通費について事前にご案内します。



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